小説

【俺、悪役騎士団長に転生する。】 感想

2024年11月10日にカドカワBOOKSより発売された「俺、悪役騎士団長に転生する。」(著者:酒本アズサ イラスト:kodamazon)をご紹介していきます

「どんな話なのか?」

「どんな人物が主人公なのか?」

「どういった活躍をするのか?」

概要、あらすじ、登場人物などを筆者の感想も交えてお答えします

ネタバレをふくみますのでご注意ください

概要

著者は酒本 アズサ氏

『自由に生きようとしたら、史上4人目の賢者様でした!?~女神様、今の時代に魔法はチートだったようです~(イラスト:しあびす)』にてデビュー

イラストはkodamazon氏

カドカワBOOKSでは
『はらぺこ令嬢、れべるあっぷ食堂はじめました ~うっかり抜いた包丁が聖剣でした?!~』(著者:宮之 みやこ)
『金眼の精霊術師』(著者:kotori5)
など多数のイラストを担当されています

小説投稿サイト『カクヨム』にて連載中の本作は、第9回カクヨムWeb小説コンテストにて、カクヨムプロ作家部門にて特別賞と最熱狂賞を受賞しました
また、カドコミにてコミカライズ版のお試し版が公開中です

あらすじ

傍若無人で傲岸不遜と悪名高い騎士団長ジュスタンは、前世の記憶を取り戻します
7人の弟を世話する大学生だった彼

今の世界が、昔ハマっていた小説の世界だと気づきます

そして、自分が小説の悪役であり、このまま進めば破滅するしかないことも思い出しました

破滅を回避するためにこれまでの態度をあらため、同時に部下の再教育にも乗り出します

ジュスタンの行動は次第に周囲に認められ、その評価を変えていくことに・・・

用語

王立第三騎士団
ジュスタンが団長を務める騎士団
団員たちは実力者揃いの反面、素行に問題のある者が多い
ジュスタンが破滅を回避するには彼らの再教育も必要

「滅びの邪神と救国の聖女」
ジュスタンが前世でハマっていた小説
その中ではジュスタンは悪役であり、主人公であるエルネストに倒される役どころ
通称「滅救」

主な登場人物

ジュスタン・ド・ヴァンディエール

主人公。王立第三騎士団の団長。ヴァンディエール侯爵家の三男
傍若無人で傲岸不遜で悪名高い人物でしたが、あるきっかけで前世の記憶を取り戻します

前世の名前は前野直輝(まえのなおき)
8人兄弟の長男でしたが、道路に飛び出した弟を助けようとして交通事故にあいました

記憶を取り戻すと同時に今いる世界がかつて読んだ小説の世界であることを知ります
そして、このまま進めば自分が破滅することも思い出しました

最悪の事態をさけるためにこれまでの行動をあらため、部下たちの再教育にも乗りだします

ディアーヌ・ド・タレーラン
タレーラン辺境伯令嬢。
エルネストの婚約者で「滅救」のヒロイン
作品内ではジュスタンのせいで命を落とします

ジュスタンが前世の記憶を取り戻したことで、逆に彼に窮地を救われます

エルネスト
ラフィオス王国の王太子
「滅救」では主人公
以前はジュスタンとお互いに敵視しあっていました
ジュスタンが前世の記憶を取り戻してからは、エルネストの歯車は狂ってしまいます

ジェス
「滅救」でジュスタンに操られて王都を襲ったドラゴン
ジュスタンの活躍で倒されることなく解放される
なぜかジュスタンと従魔契約が結ばれ、彼と行動を共にすることに・・・

エレノア
聖女。「滅救」のヒロイン
小説ではエレノアの登場と同時にジュスタンは倒されます

本来は出会わないはずでしたが、ジェスの襲撃の際に知り合います
偶然にもジュスタンの愛馬と同じ名前だった彼女
そこで勘違いが発生し、ジュスタンはエレノアに興味を持たれることに

感想

前世の記憶を持つジュスタンが主人公
ジュスタンのいる世界は前世で読んだ小説そのままであり、このままではエルネストに倒される結末をむかえます
それを思い出したジュスタンは、最悪の結末をさけるために行動します。

手段としては周囲の評価を上げること

記憶が戻るまでは小説どおりに、傍若無人なふるまいで悪名を轟かせていました
また、部下たちもかなり素行が悪く、彼らの再教育もしなければいけません

まずは自分のふるまいを変えることにし、次に団員たちの再教育をはじめます

再教育の過程で発揮されるのがお兄ちゃん力

それと同時に前世の知識で料理の味つけを変えて部下たちに絶賛されたりもします

小説の知識もあるジュスタンは、魔物の大量発生を食い止めたりと活躍
周囲の評価も改善されつつありましたが、エルネストからは敵意を向けられたままとなります

ジュスタンから彼に何かをすることはもうないのですが、エルネストの方はそうではありませんでした

ディアーヌが何者かに襲われた際、犯人がジュスタンだと決めつけたエルネストは裁判を開きます
しかし、襲われたディアーヌ本人がそれを否定し、逆に立場を失うことに
自分の思い込みから抜け出せないエルネスト
彼の今後が心配です

突然、行動が変わったジュスタンに当初は困惑する周囲ですが、次第に評価をあらためていきます
副団長であるオレールからすると以前の部分も残っているようで、違和感だけでもないようです

無意識に前世のお兄ちゃんぶりを発揮して団員たちに困惑&爆笑されたりもしていますが、おおむね状況は良い方へと向かっています

一度、ジュスタンが実家に呼び出されます

ジュスタンの家族構成は以下のとおり

父:オーギュスト
母:キャロリーヌ
長兄:アルベール
義姉:ジュリア(アルベールの妻)
甥:アレクセイ(アルベールの息子)
姪:アンジェル(アルベールの娘)
次兄:シリル

となります

ジュスタンと家族の関係は良好とはいえません
両親はジュスタンに興味がなく、本人もそれを知っています
それがジュスタンの性格がゆがむ原因となっていました

ただ、読んでみて思ったことはこの家族

ものすごくすれ違っているのでは?

ということです

ジュスタンに無関心だと思われていた母は、息子がご令嬢たちに陰で人気があることを知っていました
父もそれを聞かされており、ジュスタンを驚かせます

少し短気な長兄もジュスタンに対抗して子供たちの相手をし、褒められたらドヤ顔を見せる人です。意外に子煩悩なのかもしれません

次兄は立場上、やや屈折してそうですが・・・

ジュスタンが思っていたよりは険悪な間柄でもないのかもしれません

今後、関係が改善されるのでしょうか?

あらゆるところでお兄ちゃん力を発揮して事態を好転させていくジュスタン
小説の物語からは大きく外れ、彼自身にも結末がわからない状況になりつつあります

ですが、邪神という存在がいる以上、このまま平穏無事にとはいかないでしょう

ジュスタンの今後の活躍に期待しつつ、今回はここまでとさせていただきます
ここまでおつきあいいたただきありがとうございました

ABOUT ME
カルカタナ
これまでの人生をふりかえって目標がいかに大切かを感じました。 一念発起してブログをはじめ、毎日一記事の更新を目指しています。