ヤンチャンピオンコミックス(秋田書店)より発売中の「片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~」(原作:佐賀崎しげる、鍋島テツヒロ 漫画:乍藤和樹)第1巻の感想です。
小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載中の小説作品をコミカライズした作品です。
書籍版は2024年11月現在、SQEXノベル(スクエアエニックス)より8巻まで発売されています。
書籍版を読んだ方でも楽しめる内容です。
あらすじ
「ベリル先生を騎士団付きの特別指南役として推薦しました」。片田舎の村で細々と剣術道場を営む男、ベリル・ガーデナント。そこへ若き王国騎士団長に昇り詰めたかつての教え子、アリューシアが訪れ騎士団付きの特別指南役として王都へ行く事に。大成した弟子達と再会し、盛り立てられるベリルの運命は?おっさん成り上がりファンタジーの決定版、コミカライズ!
引用元:秋田書店公式ホームページより
視点の違い
書籍版は幕間を除いてベリルの視点で物語が描かれています
漫画版は各登場人物の視点も入っており、各人がどんな心情であったか知ることができます
また、ベリルだけではわからなかった部分も追加されていました
試し斬り
騎士団御用達の鍛冶屋での試し斬り
この展開は書籍版のとおりですが、剣が研いでいないなまくらに変更されています
何やらベリルがパワーアップしています
ヘンブリッツとの手合わせ
第1巻は書籍版のヘンブリッツとの手合わせがメインとなっています
アリューシアがベリルを特別指南役に推挙した流れは同じですが、手合わせではヘンブリッツ視点で描かれます
彼が何を思ってベリルに挑んだのか?
それが確りと描かれています
また、手合わせを見ていた周囲の団員たちから、ヘンブリッツの強さが語られ、それを圧倒するベリルの強さが際立ちました
フィッセルの剣魔法
フィッセルが剣魔法を使うシーン
これは書籍版の通りですが、実際に漫画で見ると派手さが違います
漫画版では戦闘シーンが必見です
書籍版で内容を知っていても、絵になったものを見るとまた違う印象を受けました
感想
漫画版は戦闘シーンが際立っています
更にヘンブリッツとの手合わせでは、クルニがその強さを語っています
暴れ牛を棒切れ一本で仕留めた
振り下ろしを受けた相手の手首が折れた
など尋常ではない力強さが強調されています
また、回転斬りも披露
訓練中、双方ともに木剣であったにも関わらず、相手の木剣を切断するほどの威力
ベリルもですがヘンブリッツも漫画版の方が強くなっている気が……
漫画版では豪快な技に仕上がっています
第1巻の大まかな流れは原作どおりでしたが、漫画版独自の部分も見受けられました
本編の他におまけマンガと巻末に佐賀崎しげる氏によるショートストーリが掲載されています
アリューシア、スレナ、フィッセルの本編以外の姿がおまけマンガで見れます
フィッセルのおまけマンガは、彼女がベリルを慕う理由が描かれていました
幼少期、周囲が彼女を天才と持て囃す中、ベリルだけがその努力を認めてくれました
それが本当に嬉しかったのでしょう
今でも彼女は努力を欠かしません
ただ、それが書籍版第4巻に繋がっていくので……
あれは回り回ってベリルのせい?……と思ってしまいました
戦闘シーンの素晴らしさだけでなく、各キャラクターの心情も窺い知ることのできる漫画版は今後も期待です
ここまでお付き合いいただきありがとうございました
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