ヤングチャンピオンコミックス(秋田書店)より発売中の「片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~」(原作:佐賀崎しげる 鍋島テツヒロ 漫画:乍藤和樹)第4巻の感想です
この巻から漫画版オリジナルの展開が始まります
大まかな話の流れはそのままですが、キャラクターが追加されたり、新しい戦闘シーンが描かれます
Web小説版、書籍版しか知らない方でも十分に楽しめる内容となっています
ネタバレを含みますのでご注意ください
ヘリカの行方
魔装具を駆使して抵抗した宵闇でしたが、ルーシーに捕縛されてしまいす
ミュイの姉ヘリカ(書籍版では名前は不明)の所在をネタに取引を持ち掛けますが、笑顔で無視されてキツイ一撃をもらって気絶
ルーシーは大体の見当をつけていたので、詳細は後で尋問すると決めていました
謎の男ロバリー
部下たちと対峙していたベリルはミュイを庇いながらも相手を圧倒していました
ここでロバリーと呼ばれた男が前に出てきます
ベリルは彼だけ他とは違うと感じていました
ですが、ロバリーの取った行動は意外な物でした
仲間であったはずの男たちを瞬く間に殺害したのです
全員を片付けるとその場から姿を消しました
ベリルとシュプール
アジトでの戦闘後、酒場にやって来たベリルはそこで一人の男と出会います
彼は他の酔客に絡まれており、ベリルもそれに巻きまれます
ベリルが相手をすることになり、彼もそれを見ていました
彼も相当な手練れらしく、ベリル同様に酔客の動きを合わせて的確な太刀筋を口にします
トラブルを片付けた後、2人は一緒に飲みます
楽しく飲む2人ですが、店を出た男にあのロバリーが声を掛けます
シュプールと呼ばれた男も黒幕の仲間でした
刺客
一方、宵闇たちを捕えていた騎士団庁舎に賊が侵入
宵闇たちを殺害しようとします
クルニが駆け付けたことで宵闇は辛うじて助かりますが、部下たちは全滅
賊は逃走を図りますがヘンブリッツが追撃を開始します
街中で繰り広げられる逃走劇
賊は様々な物を利用して逃げようとしますが、ヘンブリッツはそれを物ともせずに追いかけます
追いかけながら壊した物の所有者たちに、謝罪と弁償の約束をするヘンブリッツ
何とも律儀な青年です
この辺りは漫画版オリジナルの展開で、ベリルは一切関わっていません
騎士団の主だった面々が活躍する貴重なシーンでもあります
感想
本筋と関係ないところで印象に残ったのはフィッセルとヘンブリッツの関係でしょうか
以前手合わせしたらしく、10本勝負で3本取られたフィッセル
ヘンブリッツに対抗意識を燃やします
負けず嫌いな彼女の一面が発揮されています
また、おまけマンガではヘンブリッツを弟弟子認定して、ドヤ顔をするフィッセルが見れます
他に印象に残ったのはミュイと宵闇の関係ですね
ミュイの魔法を利用するためとは言え、宵闇は彼なりに世話をしていたようです
カギの開け方を教えたり、護身用のナイフを渡したりしていた姿が回想シーンで描かれていました
ミュイも他の連中はともかく、宵闇に対しては複雑な思いを抱いており、彼が連行される際には申し訳なさそうな表情で見ていました
宵闇もそれに気づいており、彼の胸中も複雑だったようです
名前すら思い出すのに間があった書籍版に比べ、こちらの宵闇は曲がりなりにもミュイの面倒を見ていました
彼とミュイの関係を見ていて、ちょっとしんみりしてしまいました
その分、黒幕の非情さが上がっている気がします
こちらでは騎士団庁舎に刺客を送ってまで、関係者の口を封じようとしています
今回で宵闇たちは捕まりましたが、黒幕が動き出しました
ベリルたちは黒幕を倒し、事件を解決することができるのでしょうか?
彼らの活躍に期待しつつ、今回はここまでとさせていただきます
ここまでお付き合いいただきありがとうございました