SQEXノベル(スクエアエニックス)より発売中の「片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~」第7巻の感想です
この第7巻でスフェン教(教皇派)との決着がつきます!
遂に教皇モーリス・パシューシカと対峙するベリル!!
動く死体に合成獣まで現れ、大混乱の教都ディルマハカで全てに終止符が打たれるのか!?
ネタバレを含みますのでご注意ください
あらすじ
レベリス王国のサラキア王女と隣国スフェンドヤードバニアのグレン王子の結婚が迫るなか、王女護衛のためベリルはレベリオ騎士団とともに隣国への国外遠征の任に就く。
道中貴族の娘シュステと交流を深めたり、滅多にない外国でのひとときを過ごしていたベリルだったが——婚儀当日。
祝福を受ける二人の影で反乱を画策する存在が——?両国騎士団、歴戦の傭兵に冒険者、人智を超えた怪物たち、そして思わぬ協力者の存在。
異国の都にて役者が揃う。「俺の剣が役に立つのなら、いくらでも振ってみせるよ」
ここに、おっさん最大の戦いが始まろうとしていた。
引用元:SQEXノベル公式ホームページ
スフェン教の本拠地へ!
今回、ベリルはスフェン教の総本山である隣国スフェンドヤードバニアに向かいます
サラキア王女の成婚の儀が隣国で執り行われるため、その警護のために騎士団に同行します
因縁浅からぬスフェン教
ベリルはスフェン教がらみの事件に2回関わっています
その彼が本拠地に出向くとなれば、大きな動きがありそうです
成婚の儀
グレン王子とサラキア王女の成婚の儀が大聖堂で執り行われます
そこに教皇が姿を現さなかったことに疑問を抱くアリューシア
ベリルも嫌な予感を覚えます
その予感は的中し、大聖堂に動く死体が押し寄せます
感想
決戦、ディルマハカ!!
大聖堂が動く死体に襲われ、都市には合成獣が放たれました
主謀者はスフェン教教皇モリース・パシューシカ
ベリルらは王子と王女を守りながら戦うことに
苦戦する彼らの前に現れたのは、ヴェルデアピス傭兵団!!
警戒するベリルでしたが、彼らは王子たちの護衛を依頼されたとのこと
依頼人は明かしませんでしたが、おそらくはイブロイかと思われます
複雑な心境のベリル
逆にハノイの方はそこまで気にしていないようです
この辺りの切り換えは、傭兵らしいと言えるのでしょうが……
前回の襲撃で返り討ちにあった仲間については、彼らの責任ではなく、相手を侮った自分の判断ミスと考えているようです
彼の団長としての責任感のようなものはうかがえます
単なる戦闘狂ではなく、一団を率いる度量はあるのでしょう
彼らの助けもあり、王子たちを宮殿に避難させる事に成功
ルベリオ騎士団と教会騎士団により、動く死体も制圧されました
しかし、合成獣がまだ残っています
ベリル、アリューシア、ハノイ、プリムが討伐に向かいます
途中、純白の乙女やスレナたちが加勢し、合成獣を討伐していきます
残すはハノイたちが相手をしている一体のみ
そこに向かったベリルたちが見たのは、膝をつくハノイと………教皇モリースでした
教皇との対決!!
初見でベリルに壊れていると断言されたモーリス
実際、彼の言動は場にそぐわないものでした
一見すると戦う力を持たない教皇
ですが、桁違いの強化魔法を自らに施し、ベリルたちに襲いかかります
ベリル、アリューシア、純白の乙女、スレナの4が教皇に挑みます
普通ならこの4人を同時に相手取るのは不可能!!
しかし、教皇は逆に圧倒します
あまりの強さに単なる強化魔法ではないと気付くベリル
なんと教皇は腕力だけでなく動体視力、反射神経、更には脳までも魔法で強化していました
おそらくベリルでなかったら気づけなかったでしょう
ベリルは目の良さと先読みで戦います
実際、身体能力で勝るヘンブリッツを圧倒できたのもそれらによるところが大きかったです
そういった経験から、教皇の強さに違和感を覚え、そのカラクリを見抜きます
この世界おけるチートな存在ですね
自ら出向いて来ることにも驚きですが、その異常な強さににも驚愕です
それにしても教皇派の他の人物はどこに行ったのでしょうか?
教皇、護衛すら付けずに動いてましたし……
2巻と3巻の事件で人材が底をついたとも思えませんが……
まあ、教会騎士団はガトガが大掃除をした可能性はあります
そのため戦闘要員が大幅減、合成獣やら動く死体やらを使わざるおえなかったという所でしょうか?
それにしても教皇自らお出ましとは驚きました
どこかで待ち構えてるわけではなく、自分からきていましたからね
その異質ぶりがかなりのインパクトでした
精神の異質さはもとより、ベリル・スレナ・アリューシア・ロゼの4人を相手にして引けを取らない戦いを繰り広げます
その強化魔法は非常に厄介で、どんな攻撃も反応されてしまい、アリューシアでさえも捉えられました
ベリルでさえも対処に苦慮し、最終的に視界を塞ぐことで隙を作り、教皇に一撃を加えました
ベリルを含む4人の手練れを相手に、碌に戦闘経験のない教皇がここまで渡り合うとは……
いろいろな意味で尋常ではない敵を退けたベリル
これでスフェン教がらみの事件は収まりそうです
次の教皇が誰になるかはわかりませんが、穏健な人物であってほしいものです
(イブロイはさすがに無理でしょうか?)
スフェン教とは一応の決着を見たわけですが、物語は続いていきます
ベリルにはしばらく平穏に過ごして欲しいですが、さてどうなるでしょうか?
彼の平穏を祈りつつ、今回はこれまでとさせていただきます
ここまでお付き合いいただきありがとうございました