惨歯組の井上菅也が送り込んだ3人の刺客。
雪平さらはその1人です。
殺戮武闘会(さつりくぶつかい)と戦乙女(ヴァルキュリア)による交流戦。
本来、神宮寺組および戦乙女への詫びとして、仁和組若頭である李昭信によって提案されました。
しかし、李から叱責された井上は戦乙女、ひいては美谷はなを逆恨みします。
そして、交流戦での戦乙女潰しを企みます。
そのため殺戮武闘会の選手から、最も危険な3人を代表として選ぶのでした。
今回ご紹介する雪平さらもその1人。
雪平は渡辺カレンや葉月ゆうと共に、殺戮武闘会でも古参の選手。
ですが、対戦者を死亡させるなどしたため、最近では試合に出ていませんでした。
雪平たちと戦えば対戦相手は死亡する可能性が高い。
そうなれば選手の少ない戦乙女は消滅します。
井上はそれを狙って3人を代表としました。
そんな危険な3人組の1人である雪平さら。
彼女はいったいどんな人物なのか?
人物、ファイトスタイル、出場した試合などと共にご紹介していきます。
ネタバレを含みますのでご注意ください。
一勝千金とは?
雪平さらが登場する「一勝千金(いっしょうせんきん)」。
本作はWeb漫画サイト「裏サンデー」で連載中の漫画作品です。
単行本は2025年1月現在で4巻まで発売中。
原作はサンドロビッチ・ヤバ子氏。
作画はMAAM氏。
両氏による別作品「ダンベル何キロもてる?」は、本作と世界観を共有しています。
また、サンドロビッチ・ヤバ子氏が原作の
ケンガンアシュラ(作画:だろめおん氏)
ケンガンオメガ(同上)
とも世界観を共有しています。
上記3作品の人物や団体が本作にも登場し、それも作品の魅力となっています。
人物
身長:161㎝/体重:49㎏/年齢:18歳
都立安平良女子高等学校の3年生。
一人称は「サラ」。
「武道=かわいい」の探求者。
特にやりたい仕事もないので大学進学する予定とのこと。
髪の色が左右で異なるツインテールが特徴。
交流戦では試合前、色つきのマスクをしていました。
試合では空手着を着用。
上半身だけを脱ぎ、アンダーウェア姿となります。
(脱いだ上着は腰に巻きます)
全体的に病んだ雰囲気を漂わせ、パッと見の印象は「メンヘラ女子」。
口ぐせは「キモッ」と「~尊い」。
殺戮武闘会でも古参の選手。
魂神流空手道の使い手で異名は”病魔(びょうま)”。
過去にリング禍で対戦相手を1人死亡させています。
その他に雪平との対戦で再起不能となった選手が多数いる模様。
殺戮武闘会の女子王者だった柚巴・リーは、雪平と対戦経験はありません。
柚巴も雪平たちの実力は認めており、もし戦えば勝敗はわからないとのこと。
柚巴は雪平をサイコと評しますが、実際には少し違います。
李は雪平の対戦者の死亡を激動の結果、リング禍につながったとしています。
実際、井上から美谷はな殺害の指示は断っています。
そのため井上は雪平を始末するつもりでしたが、李に企みがバレたため実行はされませんでした。
登場当初、口数が少ない印象だった雪平。
戦乙女に移籍後は普通に会話しているので、コミュニケーションには問題がない模様。
その様子からも李の評価は妥当と思われます。
そもそも殺戮武闘会のルールが
- ルールなし
- 反則なし
- 審判なし
- リングなし
という内容(もはやルールではありません)。
雪平を制止できなかったのも大きな要因です。
運営側の責任も大きいと思います。
もっとも裏社会の団体なので、この理屈が通用するかは不明。
(あくまでも自己責任と言われそうです)
魂神流空手道
雪平さらは魂神流空手道の使い手。
魂神流空手道「魂神会」は、「冥道会館」から独立した流派。
「魂神会」は実戦至上主義を掲げ、男女問わずの過酷な稽古で有名。
稀に女性入門者もいるのですが、すぐに退会してしまうとのこと。
そのため雪平さらが唯一の女性門下生です。
魂神会では部位鍛錬や型を排する一方、
禁じ手は
- かみつき
- 髪ひっぱり
だけで他は全てOKという狂気の試合ルールとなっています。
実戦性を至上とする一部の者たちは熱烈に支持。
雪平も男性にまじって、過酷な稽古をおこなっています。
魂神会のモットーは「男女平等」。
実戦の場においては女性であることは、手心を加えること理由にはなりません。
実際に練習風景を描いたシーンでは、雪平は稽古でボロボロになっています。
その結果、雪平は並外れた打たれ強さを獲得。
軽量級ながら凄まじい馬力も持っており、得意の「魂神流大爆撃」は、体格で勝る相手を押し返すほど。
ナルシストとマゾヒスト
極度のナルシストであり極度のマゾヒスト。
それが雪平さらの力の根源です。
この2つの特性を持つ雪平だからこそ、「魂神会」の稽古にも耐えられるのです。
雪平は苦痛に快感を覚え、それに耐える自分を尊いと感じます。
それが極限に達するとトランス状態に陥り、対戦相手を滅ぼすまで決して止まりません。
伊織いちかに敗北するまで、倒れることはなかったとされています。
また、上記の死者や他の重傷者も、この状態の雪平を相手にしたと思われます。
交流戦後、雪平は戦乙女に移籍。
新会場に移って大幅に観客が増えた後の試合では、ナルシズムとマゾヒズムが刺激されたらしく、勝利をおさめています。
理由はケダモノ(男性客)たちに、けがされる自分を想像したから。
観客を「ケダモノ」呼ばわりした際は、天馬希望からたしなめられています。
この様子を見ていた桜井杏は、雪平を「手遅れな子」と評しています。
戦歴
VS伊織いちか
殺戮武闘会の先鋒として伊織いちかと対戦。
過酷な稽古でつちかった打たれ強さと、軽量級にみあわぬ馬力でイチカを苦しめます。
トランス状態にまでおちいりますが、イチカの狂気が爆発したことで形勢は逆転。
のどにかみつかれ、あげくに呼吸を止められて気絶。
レフェリーに止められて敗北となりました。
VS瀬名りく
交流戦後、戦乙女に移籍。
メインイベントで瀬名りくと対戦。
ファイトスタイルが似ているリク。
正面からのド突き合いを演じます。
持ち前の馬力で押し始めますが、リクの不意を突いた攻撃によって敗北。
VS篠原美桜
”流砂”篠原美桜との一戦(コミックス未収録)。
観客増員でテンションが上がり、篠原を圧倒して勝利をつかみます。
まとめ
惨歯組の井上から戦乙女潰しのため、刺客として送り込まれた雪平さら。
「魂神会」での過酷な稽古を耐え抜き、つちかわれたその実力は本物。
加えて極度のナルシストで極度のマゾヒスト。
それらは雪平にとってプラスに働いており、過酷な稽古を耐える原動力でもあります。
それが極限に達すればトランス状態となり、相手を完膚なきまでに叩きのめします。
この状態は死者や重傷者を多数だしており、殺戮武闘会で雪平は危険視されていました。
ですが戦乙女は殺戮武闘会と違い、審判がいるのでリスクは低くなっています。
移籍先の戦乙女としては、選手層の強化につながり大満足でしょう。
危険度で言えばはるかに上回る人物がいますし・・・。
当初は強敵として現れた雪平さら。
交流戦後は戦乙女に移籍し、他の選手たちとも上手くやっています。
さらに観客増員によって絶好調の様子。
雪平さらの今後の活躍に期待です!!